2010年10月時点での8ミリ関連の状況

先週は武蔵小金井で行われた8ミリ映画上映イベント「パーソナルフォーカス 2010」に行ってきた。今週は10/10、11日の両日に「シネヴィス・シネマ」という上映会もある。

で、たまたま上映会に行って8ミリに興味を持った方がいるかもしれないので、8ミリの現状について自分が分かる範囲の情報をまとめてみた。

1)フィルムについて
富士フイルム シングル8フィルム
R25N、RT200Nともに新規生産は終了
RT200Nは平成22年5月の最終出荷で販売終了
R25Nのみ在庫分を販売中だが平成24年3月の最終出荷で販売終了
また、現像サービスは平成25年9月で終了

コダック スーパー8フィルム
エクタクローム64T生産、販売終了
現在カラーリバーサルフィルムはエクタクローム100D、モノクロはトライXのみ生産販売中
エクタクローム100D(の感度)には、国産のほとんどのカメラが対応してそう 今までのエクタクロームと違ってデイライトタイプなのでカメラの内蔵フィルターは解除すること

スーパー8の現像は国内ではどこに依頼してもすべてレトロ通販で一括処理なので、直接レトロ通販に依頼したほうが早い
製造が終了しているコダクローム40、25は現像方式が異なるため国内では現像不可で、コダックの直営現像所での処理も終了し、U.S.Aのドウェインズフォトでのみ現像受付しているが、今年の12月30日で終了
http://www.dwaynesphoto.com/
生産終了分のエクタクローム(VNF、64T)の現像は現行の100Dと同じC6処理なので、レトロ通販に依頼できるが、上記ドウェインズフォトにまとめて依頼した方が安上がり
なお、シングル8のR25N、スーパー8のエクタクローム全種類はすべてC6処理なので、ドイツ製の「テテナール」という自家現像キットで自家現像が可能

2)カメラ、映写機
8ミリカメラ、8ミリ映写機は、全メーカーでサポート終了
(エルモ社は16ミリのサポートも昨年8月までで終了)

数年前まで銀塩カメラを製造しているメーカー(富士、キャノン、ニコンなど)のサービスセンターに直接持ち込んで修理依頼すると、一応受付だけはしてくれる場合があったが(受付してもパーツがない等の理由で修理はしてくれなかった)、8ミリ関連製品については現在は持ち込んでも門前払いされる

8ミリの修理業者は千葉の宍映一社のみ
http://shishiei.sakura.ne.jp/index.html
元々業務用16ミリの修理がメインなので、8ミリだと修理期間が長く(半年待ちは普通)料金もかなり高い(らしい) ライキナやボリューなどの超高級機以外は完動品を新たに購入した方が安くつく場合がほとんど
映写機のサウンド系の不調は宍映に修理に出しても完治しない場合があるらしい(エルモGS1200など)

てなわけで、いろいろ大変ですが、東京では撮影や自家現像ワークショップなどもやっているので、自分一人で一から始めようとしなければ意外と敷居は低かったりする。

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遠藤志岐子 針穴写真展 「水の流れる町で~その3~」

日本針穴写真協会(JPPS)メンバーの遠藤さんから展示の案内をいただいたので一昨日(東京で37℃を超えた日)に行ってきた。展示場所の深川番所はこんなスペース。
http://gallery.kawaban.net/p/blog-post_3321.html

カフェギャラリーとのことで、中でドリンクもいただける。汗を拭きながらさっそく塩サイダーというのを注文。あまり甘くなくかすかに塩味がするサイダーでなかなか美味。
さて、遠藤さんの展示は今回も大伸ばしの作品がずらずらと並んで圧巻。JPPSメンバーの方の展示はわりと大きいものが多いのだが、特に遠藤さんの作品はいつもデカイ。会場には自作のホルガ改造ピンホールカメラも置かれており、外の景色をピンホールを通して見える(スクリーンに逆さに映る)「カメラオブスキュラ」も設置されているので、あまり普段写真展に行かないという方も楽しめると思う。

作品はタイトル通りに深川周辺の川辺の風景が中心。ピンホール写真に映し止められた深川の街はノスタルジックでギャラリーの雰囲気にもぴったりだった。
展示は7月25日(日)まで 12:00~19:00

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ジャン・ルー・シーフ写真展

このブログも諸事情でしばらく休眠中といったところだったが、ボチボチ更新していく予定。

というわけで、更新再開一発目は、このブログでもおなじみの「トシャビ」こと東京都写真美術館で開催中の「ジャン・ルー・シーフ写真展」の感想。

名前から想像がつくようにパリ生まれのフランス人で、60年代からハーパス・バザーなどでファッション写真をメインに撮っていた。ただ、日本でジャン・ルー・シーフ氏の知名度がアップしたのは90年代以降に氏の写真集がどんどん輸入されるようになってからで、80年代には、まだあまり知られていない作家だったと思う。フランスとかイギリスの写真家は本国での評価よりもどれだけ日本で写真集が売れたかによって日本でのネームヴァリューが決まってしまうところがあって、インターネットでどんどん情報がやり取りできるのに、こういうところは明治時代とあまり変わらないという印象。

それはさておき、展示作品は氏がマグナムの会員だった(今回の展示で初めて知った)50年代のスナップから死の直前までのほぼ全時代を網羅した内容で(トシャビの作家別展示はこういう回顧展形式のものが多い)、特に、初期のスナップ写真や風景写真は写真集にはあまり入っていないので今回の展示の見所だといっていいと思う。

スナップ写真にしても背景と人物の構成をかなり計算している感じで、やはりこの人の本領はファッション写真なのだろう。逆にファッション写真なのに広角レンズでスナップ風に撮影された、セレブが高級車でホテルに乗り付けてパーティーをやっている組写真やスタジオではなく(おそらく)モデルの女性のプライベートルームで撮影したと思われる写真もあり、どんなシチュエーションで撮影してもファッション写真っぽく見せられる人なんじゃないかと感じた。

ファッション写真の半分くらいはヌードかセミヌードだが、ほとんどエロティシズムのようなものが感じられない(自分がそういう見方をしているせいかもしれないが)。もちろんモデルの魅力を引き出すような撮り方はしている(同じファッション写真家でもモデルをマネキン風に撮影するヘルムート・ニュートンとは違っている)のだが、あまりモデルの内面まで踏み込んで行こうとしてないというか、逆にそのあたりの「ある種の控えめさ」「押し付けがましくないところ」が現在の日本人の感性に合っているのかもしれない(草食系?)。

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ポラロイド復活

ITメディア+Dstyleの記事より
http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0912/03/news069.html

「サミット・グローバル・グループが両グループとポラロイドブランド製品の生産/販売に関する独占契約を締結するに至っている」とういうのはこの記事で初めて知った。
12月から販売されるデジカメやプリンタ内蔵デジカメとモバイルプリンターなどのデジタルアイテムは、以前ポラロイドブランドで販売されていたものを一部リファイン(?)したもののようだ。元々これらのアイテムはポラロイドの自社工場で生産していたのではなかったので、生産ラインの復活も容易だったのだろう。

で、問題はインスタントフィルムである(当ブログの主旨からしても)。上記の記事によると、2010年春にはモノクロフィルム、秋以降にカラーフィルムを販売する、となっている。フィルムの種類は明記されていないのだが、夏にカメラも発売するとしているところから売れ筋の600タイプになる可能性が高そうだ。画像のサミット・グローバル・ジャパン(リテール・法人事業部長)高田克之氏が手に持っているのは、ポラロイドカメラでも最も有名なポラロイドSX70なのだが、以前このブログ記事でも書いているがSX70は600フィルムには感度が対応しておらず、使用するには減光フィルターが必要だ。おそらく「復活」を印象付けるためにポラロイドを代表するカメラを持ってきた、というところなのだろう。

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クロストーク・シリーズ Vol.2「銀板写真師」という仕事

10月23日に渋谷のナダールで行われた、クロストーク(対談形式のトーク)に参加した。
タイトルの「銀板写真師」は「ダゲレオタイピスト」とルビが振ってあった。つまり写真の最も初期の形態であるダゲレオタイプ(銀板写真)で写真を制作する写真家という意味。

トークは、写真研究家の小林美香さんと、銀板写真師(ダゲレオタイプで作品制作しているのはたぶん日本で唯一)の新井卓さんとで行われた。一般にはほとんどなじみのないダゲレオタイプの制作過程をビデオと写真で詳しく解説され大変面白かった。銀板(実際には銀の板を使うのではなく、銅板の表面だけに銀をメッキする)の表面を鏡面に研磨する作業に手間がかかったり、露光したらすぐに現像処理しなくてはならないとか、現像処理では水銀を熱して蒸気にして当てるとか(水銀蒸気は猛毒で直接吸い込むと即死するとか)、素人が簡単にできるものではないが、新井さんは2003年から独自に研究して必要な器具なども自作しながら制作に取り組んで来たそうだ。

以前の記事で、これから先の銀塩写真はアートが中心になるのではないか、と書いたことがあったが、実際にここまでのことをされている人がいるというのは驚きだった。
クロストークは「マレビト・スクール」という独自の技術を持った人を呼んでの勉強会のスピンオフ企画ということらしい。詳しくはこちら

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シネヴィスシネマ映画祭2009

シネヴィスシネマ映画祭の開催が決まったので、大変遅ればせながらこちらでも紹介。

シネヴィスシネマ映画祭ホームページ
http://www.cineviscinema.jp/

以下、事務局の方からいただいたリンク依頼のメールを引用

シネヴィスシネマ映画祭は、コダック株式会社の運営協力の下、株式会社
シネヴィスとそこに集う有志によって開催されている8ミリ・16ミリ制作
作品限定の映画祭です。デジタルメディア隆盛の時代を迎えるなか、フィルムを
通して映像表現を学び、映画製作を志す学生や若手作家を支援し、作品の
発表機会の提供と、より多くの方々にフィルム映像の魅力を体験して頂ける
場所を創造する事を目指しています。

《開催日程》
2009年9月21日(月・祝),22日(火・祝)
《会場》
「座・高円寺 2」
〒166-0002 東京都杉並区高円寺北2-1-2
Tel: 03-3223-7500
http://za-koenji.jp/

あまり日数がないが、上映作品も募集中。1カートリッジ部門(フィルム1本だけ、現像後に編集しないというくくりで撮影する。詳しくは映画祭ホームページの募集要項を参照)は募集が少ないとのことなので、未編集のフィルムがいっぱいある人はチャンス?

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ポラロイドフィルム復活情報

以前、このブログでも署名活動について紹介した、「ポラロイドフィルムForever」の工藤さんから投稿をいただきました。
(以下引用)
私どもの団体は署名やワークショップ等で
ポラロイドフィルムの生産継続を求めてきました。
世界中のポラロイドを愛する人たちの願いが実り、
PolapremiumとThe Impossible Project が、
ポラロイドフィルムの生産、販売をすべて引き継ぎ、
先日、ベルリンにPolapremiumの実店舗が開店するに
至りました。
私たちポラロイドフィルムForeverは、さらに
ポラロイドの楽しさを、多くの人に知ってもらうべく、
ポラロイドカメラのレンタルも開始しました。
今年は東京でワークショップを行う予定です。
(引用以上)
「The Impossible Project」というグループが、オランダ工場での再生産に向けて活動中という情報は見ていたが、復活に向けての活動も本格的になってきたようだ。
ちなみに「Polapremium」のネットショップは以下
http://www.polapremium.com/shop/
4.5V電池とか古いランドカメラ持ってる人は結構重宝しそうな品揃え。

「ポラロイドフィルムForever」の今後の活動にも注目したい。ワークショップの予定など決まったらまたお知らせください>工藤さん

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甦る中山岩太 モダニズムの光と影 展

東京都写真美術館で「甦る中山岩太 モダニズムの光と影」 展を観てきた。
Top_nakayama

中山岩太は1930年代にモダンな作風で知られた神戸在住の写真家で、写真雑誌で時々取り上げられる程度であまり知られていないかもしれない。
昔の著名な写真家として写真雑誌で作品が取り上げられるのは木村伊兵衛と土門拳ばかりだが、ほかにも傑作を残した戦前の写真家は多くいる。雑誌がこの二人しか取り上げないと「こういう作品(だけ)が名作なんだ」と、読者である(若い)アマチュアフォトグラファーに偏った写真観を植えつけてしまうかもしれず、ちょっと問題だと思う。もっとも、この二人が得意にしていたスナップ写真も、それ以前の写真館で撮影していた肖像写真と比較され「お遊び」と思われていた時代もあったのだが。
自分が中山岩太をはじめて知ったのは、現在ベネッセコーポレーションになっている福武書店という出版社(進研ゼミをやっている会社といった方がわかりやすいかも)が80年代に出していた「PHOTO JAPON(フォト・ジャポン)」の特集記事でだった。「PHOTO JAPON」はかなり特徴のある面白い写真雑誌だったので、別の記事で詳しく紹介したいと思う。1920~30年代のモダニズム的な作風の写真を「新興写真」と呼ぶというのを知ったのもこの雑誌が最初だった。それ以降も時々雑誌で作品を見かけることはあったが、展示会でプリントを見るのは今回が初めてだ。

これまで雑誌で取り上げられてきた作品は、日本に帰国してから神戸で発表された1920~40年代のものがほとんどだったが、今回の展示ではヨーロッパ留学~ニューヨーク在住時代の作品や戦後の1950年代の作品も網羅されている。また、残されていた乾板から現在の印画紙にプリントしたものも展示されている。1930年代以降の作品で特徴的なのは、多重撮影やプリント時のネガの多重露光で盛んに画像合成を行っていることだ。単純にコラージュするだけならプリントを切り貼りして複写してもよいのだが、中山は多重撮影と多重露光にこだわっていたようで、それがプリントの微妙な奥行き感やエッジの自然な描写として表現されている。
現在もコマーシャルフォト分野で合成などの画像処理は普通に行われている(中山も有名な「福助足袋」の広告写真がコンテストで入選し、営業的には広告用の写真の撮影を多く手がけたらしい)が、中山は自分の作品と依頼で撮るものとは一線を引いていたようだ。
以前に紹介した名取洋之助が日本のフォトジャーナリズムの草分けだったように、中山岩太はコマーシャル・フォトグラファーの草分けだった。彼らが活躍した1920年代というモダニズムの時代は、近代工業が発達してカメラや感光材料(フィルム、乾板)などが大量生産された結果、写真館以外で撮影する新しいタイプの写真家や膨大なアマチュアフォトグラファーを生み出していた。
作品のほとんどは保存のためにプラチナ・プリント印画紙にプリントされている。印画紙の画像は粒子の集合だと理屈ではわかっているが、なだらかでうすく墨を引いたようなグラデーションや繊細な滲みや暈(ぼ)けはまったく目に心地よい。

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沖縄・プリズム 1872-2008 展

文化の日に、沖縄・プリズム 1872-2008 展を竹橋の国立近代美術館に見に行った(文化の日に行くと入場料が無料になるのだ)。
展示は明治から平成まで(=近代)の沖縄をテーマにした様々な作品(絵画、文学、写真、映画、彫刻、陶芸、現代美術など)を時代を追って展示している。とにかく作品点数が多いのと、映像作品(10分~20分程度の主にドキュメンタリー映画)がたくさんあるので、全部を見るのに結構時間がかかる。
写真の作品では、岡本太郎、木村伊兵衛、東松照明などの本土のいわゆる有名どころの他に平良(たいら)孝七「パイヌカジ」、平敷(へしき)兼七「山羊の肺」、比嘉(ひが)康雄の久高島のシリーズ、石川真生(まお)「沖縄芝居 仲田幸子一行物語」、伊志嶺(いしみね)隆「光と影の島」、比嘉豊光「光るナナムイの神々」など沖縄の作家の作品も充実しており、さらに開拓農家として北海道に移住してきた沖縄出身の家族を撮影した掛川源一郎の作品などもあって沖縄をテーマにした近年の写真展としては質量ともにもっとも充実していたのではないかと思う。
本土の作家の作品が主として沖縄独特の風俗や人物をテーマにしていることが多いのに対して、沖縄の作家たちは自然や風景をテーマにしていることが多いのが興味深い。本土側の作家でそれがかなり顕著なのが岡本太郎の作品なのだが、現在に引き継がれている古代日本の心というか縄文文化のDNAをとにかく見つけたいと思っている岡本氏には沖縄の自然は風俗ほど興味の対象にはならなかったのかもしれない。はからずも戦前にほぼ同じ視点で沖縄を「発見」したのが民藝運動の柳宗悦で、日本民藝協会が「琉球の民藝」という当時の伝統工芸を撮影した貴重な記録映画を作っている。しかし、沖縄に古代日本のDNAが濃く流れているという本土からの視点は戦前には一種の差別や偏見を生む土台にもなっていたこともわかる。日本が太平洋戦争を開始する前年1940年に製作された「琉球の風物」という記録映画では、かつての琉球が海洋国家として東南アジアと交流していたことを背景に沖縄県人による南方移民を奨励し、それが日本の国策である南方進出を正当化する内容になっている。
多くの住民を巻き込んだ悲惨な沖縄戦やその後の米軍統治、復帰後の米軍基地問題、集団自決をめぐる教科書問題など、本土では沖縄には政治的なマイナス情報ばかりがつきまとう印象だが、それもまた沖縄の一面でしかないと思う。
最初に書いたようにとにかく作品点数が多いので、見終わった後でも印象が散漫になってしまう感じだが、貴重な展示も多いので、できれば何回かに分けてじっくり見るといいかもしれない。期間は12/21まで。

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8ミリフィルムの自家現像に初挑戦

前回の記事のフジの8ミリフィルム現像のアフレコ仕上げの休止だが、その後3回ほど現像依頼したが、いずれもサイレント仕上げのみの受付になってしまい、現像後に戻ってきたフィルムにも「サービス再開後に磁性帯塗布の処理を受け付けます」、という一分の入った紙は付いてこなくなった。フジは相変わらずアナウンスしていないが、やはり復旧が難しくこのままアフレコ仕上げは止めてしまう可能性が高そうだ。こうなると現像の方も心配になってくる。

というわけで、以前から8ミリ現像の自家現像には関心はあったのだが、いつかやってみようと思いながらなかなかできずにいた。現像液は長期保存ができないため、少量ずつの現像では現像液が途中で使えなくなり無駄になりかねないからだ。かといって、経験もないのにいきなりたくさんの本数を現像する勇気もない。

そんなところへ、自分が会員になっている東京8ミリシネ倶楽部の例会へ来ていただいた8mm FILM 小金井街道プロジェクトのメンバーであるH江さんから、8FKKP(同会の略称)
で、8ミリフィルムの自家現像のワークショップをやるので来ませんか、というお誘いをいただいた。ナイスタイミングである。そして10月8日、8FKKPの例会で使われている小金井市福祉会館(武蔵小金井)の4F視聴覚室に行ってきた。
持参したフィルムは、シングル8のフジクロームR25Nとスーパー8のエクタクロームVNF7240を各1本ずつ。シングル8はまだ販売されているが、スーパー8のエクタクロームVNF7240は今は販売されていない。生産中止になった際に、津久井(当時は新百合ヶ丘)にある8ミリ専門店CINE VIS(シネヴィス)さんで箱買いして冷凍保存していたものだ。春ごろに一度撮影に使ってアメリカの現像所に送ってみたのだがかなりひどい発色とゴミ(?)が付着してこれだったら自家現像した方がマシだろうという仕上がりで戻ってきた。

現像に使用する処理液は近代インターナショナルで発売している「テテナール」という現像キットで、これを使ってE6処理という現像処理を行う。R25NもエクタクロームVNF7240もE6処理可能である。ちなみにスーパー8フィルムの現行品であるエクタクローム64TもE6処理可能である(今回の参加者のみなさんはR25Nか64Tを現像されていた)。

今回は前日~当日の朝にメンバーのK成さん、S宅さんご夫妻、H江さんがほぼ完璧に作業の準備をしていただいていたので、参加者は作成されていたマニュアルにしたがってフィルムをタンクに詰め込んだ後は保温状態で用意された処理液を入れて振って出してを繰り返すだけでよかった。家で一人でやる場合は現像処理と保温を並行してやらなければいけないので結構大変だろう。実際の作業の手順はこのあたりのサイトを参考に。8FKKPでは第一現像の前に処理液と同じ38℃に保温したドライウエル溶液にフィルムを浸してタンクとフィルムを暖めてかつ処理液が全体にムラなく行き渡りやすくしていたのがポイントだ。

山崎幹夫の各種センサー>はじめての自家現像
ジカゲン物語 ---私、ビンボーなんです
Youtube>じかげん

15:30くらいまでには参加者全員の処理が完了。会のメンバーで早稲田大学川口芸術学校で教えておられるM由先生のゼミの学生さんお二人のフィルムを上映して終了。メンバーの方はワークショップの前にテストもされていたので感光ミスなどの失敗もなく、はじめてだったが大変スムーズに作業することができた。感謝です。その後近くのファミレスで二次会。ここでも8FKKPの活動状況など食事しながらいろいろ情報交換させてもらった。

結果については、心配していた現像ムラはほとんで出ておらず、はじめて自家現像したフィルムとしてはかなり上出来だったように思う。エクタクロームVNF7240はチェックすると細かい黒い線状のゴミのようなものが時々出てくるが、これはゴミではなくフィルム同士が擦れてできた傷ではないかと思われる現像の順番はVNF7240の方が先だったのだが、R25Nにはこの黒いものは出てこなかったからだ。。発色はアメリカで現像したものよりも全然まともだった。

ちなみに自分は当日こういうもの(8mmフィルム自家現像器「Super8 Daylight Tank」日本名「インスタゲン」)も持っていったのだが、古いシングル8のRT200を細かい溝の付いたリールに巻き込めるか明るいところで試してみたところ、シングル8はベースが薄くフィルム自体が柔らかいためかうまく溝に入らずにぐちゃぐちゃになってしまったので結局現像には使わなかった。いずれいらない未現像のスーパー8フィルムが手に入ったら試してみたいと思う。

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